こんにちは、SUIスタッフの棚村です🏝
みなさんは【島づくり人材養成大学】をご存知ですか?
島づくり人材養成大学とは、「日本離島センター」が主催の、各島でコミュニティの活性化や産業振興に取り組んでいる実践者を対象に、島づくりのリーダー養成を目的とした短期集中講座です。
離島振興推進にあたっての拠点組織として設立された公益法人。指定有人島を有する全国136市町村で組織し、離島の自主的・創造的な振興活動の推進、支援に関する事業を行い、離島住民の生活の安定と福祉の増進を図り、国民経済の発展に寄与することを目的としています。
日常から離れて自分自身を見つめ直し、島人同士で交流し、課題を共有するなかで、島を取り巻く環境や求められているニーズを的確に把握し、島の有形・無形の資源の再発見や有効活用方法の模索などを通して「島でやらなくてはならないこと」「自分にできること」を具体化していていきます。(日本離島センター公式HPより)
令和7年度開催は第33期になり、なんと会場はココ、佐渡!
『「島の日常」のもつ魅力に気づき、発信できる人材の育成』をテーマにさまざまなワークショップを行い、SUIとしては佐渡の地域住民と生の意見交換ができる場づくりをと、9月の交流会も開催しました。
前日までたっぷり海鮮を楽しんでいるということで、台湾からUターンして飲食店を始められた『慶幸屋 台湾料理店』のオードブルを中心に、佐渡の新米、いごねり、ながものお味噌汁などをいただきながら、離島トークに花を咲かせました。
5人程度に分かれたワークショップでは、自身が住む島についてトーク!
「若者が積極的に何かをする環境はある?」
「志高く移住したけれど、島の暮らしが心地よく、今では最低限のお金があれば幸せだと感じるようになった」
「韓国が近いので、韓国の大学に進学するための学生が多い」
「宅配物はすべて港まで取りにいかなくてはいけない」
「職場と住居以外の、サードフィールドはある?」
「人口100人台の島になると、未来の話をしないようになる」
「とにかく佐渡は人口が多くて羨ましい!!ここは離島ではない、ひとつの国だ」
「船の就航率が高い。自分の島は去年の12月、2,3日しか船がでなかった」
「ホームセンターやチェーン店があるのがすごい」
「田んぼが広がっている景色がきれい」
佐渡との違いについてという議題でも、各班から興味深い話が挙がっていました。今回は交流会に人材養成大学受講者が22名+佐渡島民から約20名の参加がありかなり大所帯! SUIとしても学びの多い回となりました。
両津のまちを歩くフィールドワーク
私スタッフ棚村は、今回は現地コーディネーターとして両津地区のまち歩きを担当。おなじくSUIから熊野は金井地区を担当しました。(金井まち歩き編は10月25日に更新予定です◎)
ちなみに計5班に分かれてさまざまな地域を歩くこのワークショップでは、相川地区を金継(きんつぎ)の岩崎 元𠮷士さん、真野地区を滝ツアーでおなじみ石塚 浩之さん、松ヶ崎地区を江龍田 崇大さんがコーディネーターを担当されました。
今回は両津編をふりかえり!両津班は新潟県 粟島のKさん、滋賀県 沖島のSさん、島根県 知夫里島のKさん、長崎県 五島 福江島のTさん、沖縄県 渡嘉敷島のYさんの5名。北から南までのメンバーはどんなことを感じたのでしょうか。
DAY1 まさか船内まで! 両津港ターミナルを漫喫プラン
11:00 まち歩き前の腹ごしらえは【maSanicoffee】で、特製お弁当! 「佐渡を感じられるお弁当をお願いします!」というリクエストから、肉・魚・副菜からすべて佐渡!佐渡!佐渡!の大満足なランチになりました。maSanicoffeeを運営する兵庫工務店の中村さんから、カフェの立ち上げや、地域とのつながりを伺い、さっそく写真やメモを取る両津班。
美味しいランチの後は、【佐渡観光交流機構】の案内所へ。「1カ月にこんなにイベントがたくさんあるんですね」「YouTuberけえくんは沖縄のこどもたちにも人気です!」「グッズ作るのいいな」など、自身の島との違いを探します。
続いては【佐渡汽船】を訪問。沖島のSさんは島と本土を繋ぐ船の船長をしていることから、QRコードの導入や、発券方法について質問。福江島で運行しているジェットフォイル ペガサスが昔は佐渡で使われていたなど、佐渡島民でも知らないアレコレがたくさん! さすが歴史が長い会社…!
丁度ジェットフォイルが両津港に停まっていたので、操縦席も見せていただけることに。「ボーイング」というだけあり、飛行機の操縦席を想像させるハンドルです。(掲載許可はいただいています)ジェットフォイルを操縦したいという理由で、佐渡汽船へ就職を志望する方も少なくないのだそう。たしかにこれはワクワクする…!
DAY1の最後は【SADO OUTDOOR BASE】の倉澤さんにインタビュー! 釣りやキャンプ場の整備、SUPなど、自身らが島内で行っている事業などに絡めながら、共通点や相違点で盛り上がりました。倉澤さんは佐渡市役所が11月24日まで行っている『島の推しごとグランプリ』にエントリー中です💡
DAY2 まち歩きワークショップ最終日!4時間に詰め込みました
DAY2は午前8時から正午までの4時間! 駆け足でまわる最終日、1ヵ所目は両津と金井の境界にある【椿屋 陶芸館】! 福江島で椿オイルの事業をされているTさん。代表の佐々木さんとお会いすることができ、同事業あるあるですぐに打ち解けていたようでした。椿屋 陶芸館は夏はお食事処としてどなたでも足を運ぶことができますが、冬季は椿オイルの製造に入るのだそう。素敵な陶芸作品はお土産にもぴったりです!
2ヵ所目はそのまま両津へ向かう本線の道中にある【吉井木材工業】で、代表の水野さんから会社案内をしていただきました。佐渡の木である「アテビ」の特徴や、コースターや佐渡土産の製作に使用しているレーザー加工機を見せていただくなど、離島でありながら島外にも自慢できるほどの高い技術に触れました。「島のなかに産業(工場等)があることがすごい」と漏らすメンバーも。
まだまだお話を聞きたいところだったのですが、この時点で残り半分。駆け足で向かった3ヵ所目は【天領盃酒造】です。両津港『SADO SAKE PORT』で試飲したお酒をメンバーが気に入ったことからこちらも急遽、蔵見学ツアーに申込み。自身の島の企業のM&Aや、事業承継などについて考えるきっかけになったのではないでしょうか。
そして最後は加茂湖が一望できるデッキが自慢の【曳波屋(ひきなみや)】でハイ、ポーズ!オーナーの藤井さんもかけつけてくれました。観光資源になりきれていない加茂湖… こんなにきれいなのにもったいない! なんて話をしながら、景色を眺めてのんびりすごしました。
すべてのフィールドワークが終わり、メンバーは気が付いたこと・自身の島に持ち帰れそうなこと・改めて再発見した自身の島の魅力などをまとめ、zineを作成しました。
離島センター『島づくり人材養成大学』は、離島に住んでいる人ならどなたでも参加できます。佐渡でコミュニティの活性化や産業振興に取り組んでいるみなさま、ぜひ34期に応募してみてはいかがでしょうか? 詳しくは日本離島センター公式HPにて。
後日談:ひとりフィールドワーク@沖縄
島づくり人材養成大学の数日後――― 渡嘉敷島のYさんを追うかのように、人生初の沖縄県にいました。久しぶりにパソコンとデスクから離れ、初めて訪れる離島!(沖縄 “県” ですが)
私もフレッシュな気持ちで佐渡との似ている場所や、異なる場所を知って、何か持ち帰れるかも? フィールドワーク、スタートです。
「観光スポットです!!!」が分かりやすい場所&サービスがたくさんあるなぁ
観光客がメインのお店は、地域の事前情報0でもわかりやすいメニューづくり◎
ローソンやドン・キホーテ、スーパーでも「沖縄限定」の文字が目立ってついつい買っちゃうなぁ
佐渡のおけさ柿が届いている最南端はどこなんだろう?
沖縄県は全国一の鰹節消費量を誇るらしい… 佐渡がとびぬけているモノって改めてなんだろう?
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3日間の滞在でしたが、新しく足を訪れる場所はアイディアの宝庫! 久しぶりの遠出(もしかしたら今年初?)でしたが、リフレッシュ&また次の挑戦に活かすための良い時間になりました。次の旅は今回両津班としてご縁のあった5つの島のどこかに行きたいなと密かに考えている棚村でした。