【島づくり人材養成大学】島の日常を感じる研修。金井を町歩き!

みなさん・・・佐渡でどれくらい歩いていますか?

お恥ずかしながら「歩く」ことからだいぶ遠のいていた私です(‘ω’)ノ

 

今回、日本離島センターの研修地が佐渡になり、現地コーディネーターとして参加することになりました。

総勢23名。北は飛島、南は竹富島まで全国の離島から集まりました!

フィールドワークに5班に分かれ、私は飛島、福江島、奄美大島、屋久島から参加した4名の担当になりました。

 

そしてフィールドワークの場所は金井です。2日にわたり平清水と尾花を歩きましたよ。

 

【1日目】

金井コミュニティセンターから歩いて「佐渡うどん 蒼囲」まで行きました。15分ほどの距離なんですが、その間でも気になるところがたくさん。

まずは佐渡市立図書館へ。

私が佐渡に来てすぐのときに図書館へ行ったときは「こんなに郷土史があるの?!」とビックリしたんです。今は当たり前に見てしまっていますが、他の島の方のようにまた新しい発見ができるのでは、と私自身も期待を込めて・・・「え、能の本のコーナーがあるの?」・・・今更ながら佐渡は「能の島」ということに気づかされました。「能コーナー」ある図書館って・・・ないですよね。

受講生の中には新潟日報を熱心に読んでいる人も。話の流れで、島内メディアの話になり「島にテレビ局があるのがすごい!」となりました。サドテレビさんの存在は他の島では「すごい!」存在なのです。

 

 

そこから10分ほど歩いて「佐渡うどん 蒼囲」に到着。

海藻を練り込んだうどんもそうですが、かき揚げに季節の野菜や魚まで入っていてこれまた皆さんビックリ!「佐渡の食材の豊富さがかき揚げ一つでもわかりますね」

 

 

昼ご飯を済ませて、平清水会館まで車で移動。

そこから毘沙門堂を目指します。その道中にある家も受講生の島の建築様式とはかなり違うようで、「御前」「神棚」「門付け鬼太鼓」などの話をしながら毘沙門堂へ向かいました。

毘沙門堂では平清水の歴史に詳しい地元の方に来ていただき、平清水の歴史・産業・人口構成などなどあらゆる話をお願いしました。

毘沙門堂といえばムカデのお堂。ムカデを祀っているというのはやはりインパクトがあったようで、受講生の最後の発表でもムカデのことをかなりとりあげていましたよ。特に金山の坑道がムカデに似ているという話も興味津々。

お隣の多聞寺へ。「寺はいつでも窓を開けて新しい風をいれないといけない。あなたたがたのような他の土地から来た人たちも新しい風だから、いつでも受け入れられる場所な多聞寺にしていきたい」という住職の言葉が印象的でした。島は『島国根性』という言葉があるように閉鎖的だと聞きますが、佐渡ではそういうことを感じたことがなく、むしろこの住職のように「新しい風」を待っている人も多いと感じます。

IUターンの集会所!

 

平清水に沸いている翁助清水まで歩いたり、ととにかく歩くことが多く我が班。みんな疲れてないかなぁ・・・と思ったのですが、一番疲れていたのは私でした💦いかに車社会に毒され運動不足なのか💦💦💦

 

【2日目】

この日は朝から尾花を歩きました。

熊野神社からスタート!

朝は本当に鳥の声がたくさん聞こえてとても気持ちいい空間です。「あ、ここにも!」と受講生がテンション上がったのが「キノコ」です。

前日の毘沙門天もそうですが、この熊野神社にもキノコがたくさん!!!土から生えているキノコで恐らくどれも食べられないものなんですが、「キノコの種類多いですね!!!」と南の島からの受講生には特に珍しく見えたキノコ!・・・ここでも私は「あ、食べれないやつですね」と💦💦

・・・私のあのときの心はどこにいったっっ!!!11年も住んでいると、「珍しい」と感じるセンサーがなくなってしまったようです💦💦

なので、初佐渡の方と町を歩く、というのはとてもいい刺激!受講生が感じる「面白い!」を「え、そういうところ面白いんだ!」とこちらも面白がることが出来ました。

佐渡護国神社にも寄りました。

 

明治紀念堂へ移動!佐渡の人も入ったことがないのではないでしょうか。

私が協力隊のときに「金井を知ろう!」という遠足?みたいなものがありました。そのときに佐渡博物館の方に案内していただいて記憶に残っているのがこの明治紀念堂でした。

中に入ると日清戦争や日露戦争に佐渡から行った兵隊さんの写真がたくさんあります。各写真の隣に「金沢村」や「赤泊村」など出身地が書いてあって、「こんなところからも戦争に出向いて行ったんだ・・・」と何とも言えない気持ちになります。史実として頭ではわかってることですが、目の前の写真を見ると、一気にリアルな一人の人の人生として飛び込んできました。(※写真は撮れません)

あと、明治紀念堂で素晴らしいのが天井に貼られた世界地図です。この地図、下から見ると逆転しているんですよね。所説あるらしいですが、私はここに祀られている人が天からみるとこの逆転地図がちゃんと見えるから、という説を信じたいなと思います。(※天井地図は撮影可)

明治紀念堂の敷地内に戦争関係の色んなものが集められた資料館のような2階建ての小さい建物があります。

鎧のようなものもあれば、飯盒や腕章、日記(?)のようなものもありました。あと、戦地で持って帰ってきたものも。興味深く見たのは「纏足(てんそく)」の靴と、鮫皮で作った靴でした。

佐渡には古道具や古家具もそうですが、本当にたくさんのこういう貴重なものが残っているなとあらゆる場所で思います。これは民俗学者の宮本常一氏の影響でしょうか。

 

 

歴史的なところを回った後は、Aコープよらんか舎に寄って、佐渡の旬のものなどを物色。佐渡産小麦、シャインマスカット、ニンニク、日本酒・・・などなどお土産を買い、そして、物価をチェック・・・。

 

「佐渡って、安いですね。ガソリンも」

 

えっっっ!!!!そうなの?!Σ(゚Д゚; 177円だよ?!

 

聞けば、200円/L など、他の島はかなりお高い。(受講生に効いた中で一番高かったのは220円!の東京都新島)

 

佐渡はタンカーが寄れる港が近い分ガソリンは他の島に比べて安いみたいです。ドラム缶でガソリンがやってくる島も。そうなると高くはなりますね・・・なるほど(゜-゜)

 

 

午後からはトキ交流会館に移動、佐渡中に広がっていた他の班と集合し、それぞれが見つけてきた佐渡の「日常のきらめき」をまとめ&発表

 

 

今回の研修は

日本離島センターの島づくり人材養成大学という短期集中講座で、これは離島住民を対象に島づくりのリーダー養成を目的としています。

今回の佐渡での研修がそれぞれの島に帰って、島の良さを再確認できるいい機会になって島づくりのリーダーになっていってくれれば、コーディネータ冥利に尽きます!

 

私自身も佐渡を再発見できるいい機会になりました。たまにはゆっくり歩いて佐渡を感じるのもいいですね^^