恩送りの島。私が佐渡に住み続ける一つの理由。

佐渡に住んで5年目です。

私がここでの暮らしで本当にいいなと思うのは、素直に「人を助けたい」そして素直に「人に助けてもらいたい」と言えるようになったことです。そう思うのは、ここに来てからというもの、すごく助けてもらって気にかけてもらって「他人の私に?なぜ??」と思うほど優しさをいただいているからです。

佐渡に来る前は、「自分でできることは何とかしなきゃ」だとか「自己責任だ」とか思っていました。自分に対しても他人に対しても。人に対してすごく厳しかったかもしれません。

今はすごく助けてもらっている分、(もちろん、「頑張っているなら」という接頭語はつくのですが)この助けてもらった気持ちを人に恩返ししたいと思う自分がいます。そしてそれに気が付いた時はとても驚きでした。

 

 

ペイフォワード(Pay it forward)という言葉をご存知ですか?

日本語では恩送りという言葉がこれに当たります。「情けは人のためならず」もそうですね。

誰かから受けた恩を自分は別の人に恩を渡し、そしてその送られた人はまた別の人に恩を送る。その優しい温かな気持ちがぐるぐると回っていったら世の中はとても良くなる。

「そんなものは絵空事だ」と思う方もいらっしゃるでしょう。きっと私も思っていた類です。「この人はなんでこんなに親切なんだ・・・何か高価なものを買わされるんじゃないか」などと頭をよぎるタイプですから。

そんな人を信じない私が、素直に「人を助けたい」「人に助けてもらいたい」と思うのですからどれだけ自分の変化に驚いたかわかっていただけると思います。

 

(・・・とは言っても今だに「この人は私を利用しようとしているだけではないか」と勘ぐり距離をとることが多いですけどね。)

 

 

 

先日、サポートセンターのサポーター大募集!という記事を書きました。

 

HELP!サポートセンターのサポーター大募集!

 

すると早速、何名か草抜きに来てくださったんです!その中のお一人が「家にいても暇だし、体を動かしたいと思っていたんです。出て行くきっかけができて、むしろ人助けだと思ってください。」とおっしゃってくださいました。

この方は旦那様の転勤がきっかけで佐渡にいらっしゃった奥様で、もともと土に触ることがお好きだということです。

本当にありがたいお言葉です。

 

垣根の下がとてもスッキリしました!!!

 

他にも、サポートセンターのサポーターはいらっしゃいます。

 

金子新聞店 両津夷98-66 (スーパーキング裏)

ポスターを快く貼ってくださった金子新聞店さんは、SUIが新聞に掲載されるたびに新聞を持ってきてくださいます。

ポスターを貼ってくれていたりお店にパンフレットを置いてくれたり、SUIのサポートをしてくれる島民の皆様がたくさんいらっしゃいます。

 

 

気質として目立つことは避ける傾向にある佐渡島民ですが、「手を差し伸べたい」がすごく自然にできる方が多いなと感じています。それに触れた私や他の移住者や佐渡に通う人も「人に優しく」できるようになれるのだと思っています。

 

 

言うまでもなく日々の行いを見られているのをお忘れなく。観察してよく見て「うん、この人は信用できる。手を差し伸べよう」ですから。その信用っていうのは地域での振る舞い(挨拶や地域の仕事)が大きいかなと思います。

そんなに難しいことではありません。わからないことはわからないから教えて欲しい、と言うだけでいいのです。焦らず少しずつ色々教えてもらい(教えたい人多い)地の言葉に慣れたらちょっと使ってみるとか、そういうことをしていくと佐渡での暮らしは随分楽しいし豊かなものになると私は思っています。

恩をもらったり恩を送ったりが日常になると、佐渡にいることがとても居心地よくなり私の住み続ける理由となりました。

 

 

 

私が思うことが全てではありません。

自分の目で佐渡を見て、自分の口で佐渡の人と話し、自分の心で感じてください。

ただ、同じように感じてくださった方が恩送りをし、この島が恩送りで包まれる島になればいいと願っています。