「新潟の杉と男は育たない」
この言葉ご存じですか?
新潟県出身であればなんとなく耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、県外から移住されてきた方はご存じないのではないでしょうか?
言葉の意味は、大陸から吹きつける冷たい風と、降り積もる雪により育ちにくいと言われている新潟の杉と、男(特に長男)を大切にするあまり甘やかされて育ち、貧弱に育ってしまう新潟の男を掛け合わせてできた言葉だそう。
…なんて失礼な。
新潟の杉と男を貧弱だと表現するなんて。誰だこんなこと言ったやつは。
”新潟の男”について今回は言及しませんが、佐渡の杉はめちゃくちゃ育ってます。
育ちすぎちゃったかもしれません。
樹齢300年以上なんて言われてます。
ということで5月24日に冬季閉鎖から明けた、大佐渡石名天然杉を見に行ってきました!
目次
大佐渡石名天然杉遊歩道までの道のり
両津港から石名天然杉遊歩道手前の、県有林作業道入口駐車場まで車で約1時間の道のりです。
両津港から県道45号を北上し、海岸沿いを進むと「大佐渡石名天然杉」と書かれた看板が右手コンクリート壁に現れます。
両津港からこの看板まで約20分。
指示通りに左折して、ひたすら山道を進みます。
髄所に看板があるので特に道に迷うことなく行けますが、標高900mまで一気に上るので、それなりの山道です。
くねくね道で車道が狭かったり、路面が荒れているところがあるので、ゆっくりと対向車に気を付けて進んでください。
県道45号から左折して県有隣作業道入口駐車場まで車で約40分かかります。
県有隣作業道入口駐車場に着きました。20台分ありますがいっぱいだったら石名方面へ300m進んだところにも停めるスペースがあります。
駐車場に簡易トイレが設置されています。ここから先にはトイレはないので済ませておくと安心です。
車で行けるのはここまで、県有林作業道入口から遊歩道入り口まで徒歩で登ります。
この駐車場から遊歩道入り口までの道のりが地味にきついんです。
この坂で息が切れるか切れないかで日頃の運動不足度を測れます。(ちなみにSUIスタッフは息が切れました。)
駐車場の標高は830m、遊歩道入り口の標高は910m。
80m分の高低差です。
これがずっと続くと思うと心折れそうになりますが、安心してください。遊歩道入り口まで10分ほどで着きますよ。
大佐渡石名天然杉遊歩道
やっとたどり着きました、遊歩道入り口。
息が上がった人はここで息を整えましょう。深呼吸大事です。
ここから待ちに待った天然杉のオンパレードが始まります!!
縦にも横にも大きすぎて、ダイナミックすぎて、広角レンズでも収まりきらないほどです。
写真では本物の迫力をお伝え出来ないのが悔しい。
是非一度、足を運んで本物を見てもらいたいです!
名前が付けられた天然杉は5つですが、それ以外にも見事!と言いたくなる杉がたくさんあります。
自分オリジナルの名前を付けながら遊歩道を歩くのも楽しいですね。
想像力を膨らませて色々命名してみてください^^
大佐渡石名天然杉遊歩道 山野草
遊歩道は天然杉の他に山野草も併せて楽しむことができます。
5月下旬に行ったときに見られた春の花を紹介します。
事前情報ではカタクリがまだ見られるとのことだったので、天然杉を見上げつつ同時に足元にも目を配り探していましたが、なかなか見つかりません。
あったとしても花が咲き終わり、実になった状態のものばかり。
「もう終わっちゃったのかな~」なんて話していたら最後に咲いているカタクリを見つけました!
遊歩道のゴール(?)、ドンデン縦走路入口付近に静かに群生していましたよ。
大佐渡石名天然杉遊歩道 展望台
遊歩道出口のすぐそばに展望台があります。
ここからの眺めがこれまた最高なんです。
行った日はとても天気が良くて、ラッキーなことに大野亀と粟島が見られました!
天然杉を一通り見終わってとっても満足していたのに、その上にこの美しい景色と眺めと来たもんで、思わず拝みたくなってしまいました。
手すり付きの展望台は大人2人が十分に立てるスペースがあり、それを囲むようにベンチが並べてあります。
「ここで食べるおにぎりは最高の味なんだろうな~」と思いながら、持ってこなかった自分を悔やみました。
大佐渡石名天然杉概要
新潟県有林の大佐渡石名天然杉遊歩道は平成23年(2011年)に整備された比較的新しい観光地です。
5つの巨木は一般から名前を募集。
佐渡島外からの応募もあり、応募の中から新潟県知事と佐渡市長が命名しました。
遊歩道が整備される前の2008年、北海道洞爺湖サミットにて佐渡天然杉のパネル写真(写真家天野尚さん撮影)が展示されたことで佐渡の天然杉の存在が広く知られるようになりました。
(展示された天然杉は新潟大学演習林内にある金剛杉で、大佐渡石名天然杉遊歩道では見ることができません。)
それまでは県有林として基本財産の造成と地方林業経営の模範、水資源の確保や地域の振興等のため利用されてきました。
大佐渡石名天然杉遊歩道散策時の注意点
新潟県佐渡地域振興局から大佐渡石名天然杉遊歩道を散策する際のお知らせが出ています。
安全に自身の実を守るためにもルールを守ってお楽しみください。
□ 現地の案内看板の注意事項を守り、ルートを確認してください。
□ 遊歩道以外には立ち入らないでください。
□ マムシ、ハチ、アブ、蚊がおりますので、肌の露出が少ない服装でお越しください。
□ ぬかるみや滑りやすい場所がありますので、運動靴など山道に適した靴でお越し下さい。
□ 天候が急変しやすいので、雨具をご用意ください。
□ 天候や日没時間に留意し、無理な行程は避けてください。
□ 初心者の独り歩きは危険ですのでご遠慮ください。
□ ガイドマップが両津港ターミナル内観光案内所にありますのでご利用ください。
□ ガイドによる現地案内を希望される場合は、事前に佐渡観光交流機構へお問い合わせください(Tel 0259-27-5000)。
【佐渡】「大佐渡石名天然杉 遊歩道」を5月24日にオープンしました!
大佐渡石名天然杉オープン時期
大佐渡石名天然杉遊歩道は冬季間は閉鎖になります。
例年5月下旬~11月中旬までのオープンしていますがそれ以外は閉鎖されます。
オープン時期については新潟県佐渡地域振興局のwebサイトにてご確認ください。
【佐渡】「大佐渡石名天然杉 遊歩道」を5月24日にオープンしました!
佐渡島原生林エコツアー
佐渡の天然杉は気軽に行ける大佐渡石名天然杉遊歩道だけではありません。
金剛杉や大王杉、千手杉などより迫力のある天然杉が見られるコースもあります。
こちらは完全予約制のガイド付きのコースとなっていて、1日の入山者数も決められています。
詳しくはさど観光ナビをご覧ください。
最後に
駐車場から遊歩道入り口までの坂道は正直きつかったですが、遊歩道内は天然杉を見たり、山野草を見たりゆっくり回ったので息が切れることもなく散策できました。
じっくりと時間をかけて回ったので1周するのに1時間以上かかったと思います。
名前が付いている天然杉には看板が立って分かりやすいですし、ルート外の場所には進入禁止の看板があるので、道に迷うこともなくしっかり整備されていてとても歩きやすかったです。
県有隣作業道入口駐車場には自動販売機はないので、飲み物は両津港付近で買うか、ご自分で用意して登ってください。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。