「佐渡完全移住」でも「旅行だけ」でもない。私が「佐渡で二地域居住」を選んだ理由(後編)

皆さんこんにちは。スタッフの出﨑です!

前回のこちらについて、ご覧いただいた方ありがとうございました!

「佐渡完全移住」でも「旅行だけ」でもない。私が「佐渡で二地域居住」を選んだ理由(前編)

 

せっかくなので、後半は二地域居住について
「前回よりもっとぶっちゃけて」
お届けしたいと思います💪

一番きついのは「お金」と「移動」

「二地域居住をしていて、一番しんどいのは何ですか?」

そう聞かれたら、私は迷わずこう答えます。

お金と、移動です。

まず金銭面について。

固定費はどうしても倍になります。家賃、光熱費、駐車場代、Wi-Fiなどなど…。

さらに、もう一拠点分つくるとなると、家具や家電ももう一式必要になります。
始めたばかりの頃は、本当にきつかったです…。笑

落ち着いてきた今でも、移動費は常にかかります。船、バス、新幹線、電車…。
「移動するためのお金」が、生活の中に当たり前に組み込まれている感覚です。

移動時間も同じです。
平日であれば、最速でも片道4時間かかり、その間でほとんど作業はできません…。
休日になると観光や帰省の方が増え、混雑に巻き込まれることも少なくありません。

さらに、やってみて初めて分かった盲点もありました。
港の駐車場問題です。

最初の頃は月極が見つからず、
誰かに送迎をお願いしなければならない状況が続きました。

今は両津で月決めを借りているので非常に楽になりましたが、
こうした細かい負担は、事前にはなかなか見えませんでした。

多いときは4往復ほど…

「今日は本当にきつかった」と記憶に残っている日

特にきつかったのは、出張が重なったときです。

佐渡から新潟空港へ向かい、飛行機で大阪へ。
大阪から名古屋、名古屋から東京…。

それを、1日おき、場合によってはその日のうちに移動しなければならない。
体力的にも、気持ち的にも、かなり消耗しました。

もうひとつ、冬になると頻発する悩みがあります。
それが、船の欠航リスクです。

船が欠航すると、佐渡での予定、関東での予定、
すべてを組み直さなければなりません。

「欠航するかもしれない」という前提でスケジュールを立てること自体が、
なかなかしんどい作業です。

二地域居住は、天候や交通事情も含めて「コントロールできない要素」が多いです。
それを織り込んだ上で動く必要がある、という現実は、やってみて初めて分かりました。

「わざわざ続けなくてもいいのでは」と思った瞬間

正直に言えば、
「二地域居住なんてやめた方が楽なんじゃないか」と思ったことはあります。

例えば、仕事や人間関係でトラブルがあったとき。

どちらにも拠点があるからこそ、
「行かなくてもいい選択肢」が頭をよぎります。

それでも辞めなかったのは、仕事の関係もありますが、
何より自分で選んだ暮らし方だったからです。

嫌なことが起きたからといって、逃げ続けるわけにもいかない。
結局は、自分で向き合って、解決していくしかない。
そうやって、持ちこたえてきました。

マイナスはある。でも、それ以上に残ったもの

私の仕事は、正直なところ、本土側のほうが親和性が高いです。
実際に売り上げ割合も大きいため、タイミングによっては佐渡に戻るのが難しい時期もあります。

家族との時間は、今のところ楽しめていますが、
一時的に別々で暮らす状況が続くと、
ふとした瞬間に寂しさを感じることもあります。

周りからは、なかなか理解してもらえないこともあるし、
全員に理解してもらえるとも思っていません。

また、将来のことを考えると不安がないわけではありません。

それでも続けている理由は、とてもシンプルです。

暮らしていく中で、友人や親戚との関係が深まり、
「おかえり」と言ってもらえる場所があるからです。

関東では自分の家に帰る感覚。
佐渡では船に乗り、海を見た瞬間に「帰ってきた」と感じる感覚。

そのどちらも持てていることが、今の自分を支えています。

佐渡は、当たり前のようにおうち会が開催されますよね

「どっちにも属していない」感覚との付き合い方

二地域居住をしていると、

「次いつ帰っちゃうの?」
「きっとおらんやんな?」
「次はいつ来るの?」

そんな言葉をかけられることがあります。

そのたびに、
「ああ、自分はどちらにも完全には属していないんだな」
と感じる瞬間があります。

いないことが前提で、予定が組まれていく感覚。
これは、二地域居住をしている人なら、少なからず経験することかもしれません。

ただ、今はその感覚とも、ある程度折り合いがついています。
それは自分で選んだ暮らし方だから。

移動した先でも、同じように充実した時間があると分かっているから。

この4年ほどで、気持ちの整理はかなりできた気がします。

どっちも「行く」し、どっちも「帰る」感覚

向いていない人と向いている人

移住相談の現場に立っていると、
二地域居住を少し理想化しすぎているな、と感じる場面があります。

「やりたいこと」や「メリット」はたくさん思い浮かぶけれど、
デメリットにはなかなか目が向かない…。
そんなときには、あえて現実的な話をします。

・固定費は倍になること
・移動のたびに掃除や家のメンテナンスが必要になること
・拠点が増える分、管理する手間も増えること …

また、移動時間そのものがストレスになる人には、正直向かないと思います。

一方で、
「縛られないこと」に心地よさを感じる人には、
これ以上ない自由さもあります。

・関東にも、佐渡にも縛られない
・好きな人に会いに行き、好きな景色を見に行ける
・土地土地でかわる暮らし方自体がモチベーションになる …

都会的な生活と、自然に囲まれた生活。
その両方を行き来できる感覚は、
人生を少し立体的にしてくれました。

同じ夕焼けでも…

感じ方は変わります

私にとって二地域居住は「暮らし方そのもの」

今の私にとって、二地域居住は「手段」ではありません。
暮らし方そのものだと思っています。

自分がやりたいことをやれている。
その状態を、無理なく続けられている。

もちろん、不安がないわけではありませんが、
今の暮らしに対して、大きなマイナスの感情はありません。

これから考える人へ伝えたいこと

二地域居住をしてみたい、という気持ち自体は、とても素敵なことだと思います。
ただ、はっきり言います。
実際にやるとなると、いいことばかりではありません。

それでも、
「自分で選んだからやるんだ!」
という覚悟があれば、きっと楽しく続けられると思います。

最初の一歩としておすすめしたいのは、
「まずは実際にその土地を訪れ、
できれば地域の人と積極的にコミュニケーションを取ってみること」です。

生活のイメージが持てるかどうか。
そこが見えてきてから、二地域居住を考えても遅くありません。

移住でも、定住でもない。
その間にある選択肢として、
二地域居住という暮らし方を、知ってもらえたら嬉しいです。

交流会は本当に楽しかったです!

関東のコミュニティも大好きです。

まとめ|「完璧じゃない暮らし」を、自分で選ぶということ

いかがでしたでしょうか…?
後編はかなり思い切って書いてみたので、文章量も多くなってしまいました。笑

二地域居住は、決して楽な暮らし方ではありません。
お金も、時間も、体力も、思っている以上に必要です。
予定通りにいかないことも、人間関係に悩むこともあります。

それでも私は、この暮らし方を選び続けています。
なぜなら、好きな場所が増え、好きな人との関係が深まり、
「自分がどう生きたいか」を、日々考えながら暮らせているからです。

移住か、都会か。
いつかは選ばなければならないかもしれないし、
このまま選ばなくても良いかもしれません。

二地域居住は、万人向けの正解ではないと思っています。
ですが、「自分にとってちょうどいい距離感」を探している人にとっては、
一度立ち止まって考えてみる価値のある選択肢だと思っています。

この文章が、
読んでくださった「あなた自身の暮らし方」を考える、
ひとつのきっかけになれば嬉しいです。

そしておそらくSUIスタッフ出﨑として最後のブログです。
約5年間本当にたくさんの経験をさせていただきました。

本当に、ほんとうに。ありがとうございました。