佐渡では2月のフキノトウに始まり、アマドコロ、コゴミ、タラノメ、ワラビなど山菜の便りから6月ころまで続きます。
数ある山菜の中で、本日はタケノコについてお届けします!!
目次
竹って600種類あんねん
まず最初に、竹って何種類あるかご存じですか??
なんと600種もあるんです!
今まで竹について深く考えたこともなく、食べる目線でしか見たことがなかったので、想像以上に種類があってびっくりです。
その中で今回は、この春佐渡で食べた3種類を紹介します。
① 孟宗竹(モウソウチク)
タケノコと言ったらコレ! 3~5月の間に出回ります。
最もおいしいタケノコとも言われ、産地は九州・四国・関西となっていて、寒冷地では収穫量が少なく、市場にあまり出回らないと言われていますが、佐渡では時期なるとたくさんの孟宗竹がスーパーに並びます。しかも値段がとてもお安くありがたい。
収穫するときは頭の先しか地面に出ていないので、掘る作業がちょっと大変ですが、イベントとしてできたら楽しいですね。
表面の皮はけばけばした産毛で覆われていて、形はずんぐりむっくりしていて、太さもあります。
今シーズンの大雪で島内各地で積雪による倒木ならぬ、倒竹が相次ぎました。
タケノコのうちに処理しないとあっという間に大きくなってしまうからと、竹林整備もかねてタケノコ掘りをしているという方もいらっしゃいましたよ。
お恥ずかしながらこの記事を書くまで私、モウソウダケって言ってました。
というか、佐渡ではモウソウダケって言ってる方多いんじゃないかな。けど、正式名称はモウソウチクと言うようです。
② 淡竹(ハチク)
孟宗竹に比べて細く長さがあり、産毛もすくなくてケバケバしていないのが特徴です。
出回る時期は孟宗竹にくらべて遅く、5~6月頃。
ちょうど孟宗竹が出回らなくなってタケノコロスになった頃に「帰ってきたタケノコ!」的な感じで出てくるので長くタケノコを長く楽しませてくれます。
淡竹という名の通り、さっぱりとした味わいで、孟宗竹に比べてあくやエグみが少ないのも特徴です。
タケノコのお刺身は淡竹が向いていると近所の方に教えていただきました。それほどエグみが少ないんですね。
淡竹という名前だけ聞いたら「破竹の勢い」のハチクの由来となったタケノコかな?と想像する方もいらっしゃると思います。(私です。)
ですが、破竹の勢いのハチクと、竹の種類の淡竹は何の関係がないとのこと。
竹は一節割れ目を入れると、次々に割れて行くところから、猛烈な勢いで進むことの例えとして破れる竹と書いて、「破竹」が使われるようになったそうです。
③ 根曲がり竹・姫竹(ネマガリダケ・ヒメタケ)
実は根曲がり竹は竹ではなく笹。先に紹介した孟宗竹や淡竹に比べてとても小さく細いです。
表面の皮は産毛はなく、つるっとしています。中の節ごとの空洞はほぼないのが特徴です。
特にエグミもなく、あく抜きの必要もありません。
主な産地は信越や東北地方。
収穫できる地域が限られているのでなじみがない方もいるかもしれませんが、皆さん一度は食べたことあると思います。
根曲がり竹は山菜おこわや山菜そばの中に入っている五円玉のようなアレの正体だからです。
「ああ!あれか!」
実はずっと気になっていたんです。
山菜おこわの色と食感はタケノコぽいアレ、けどこんな細いタケノコあるわけないし、いったい何なんだろう?と。
これで正体が分かりスッキリしました。
タケノコのあく抜き
田舎に来てタケノコがスーパーで安く手に入ったり、おすそ分けで頂く機会もあるかと思います。
ゲットしたけど、皮を剥いてすぐに食べられるわけではなく、下処理がちょっと面倒だったりします。
よく聞かれるタケノコのあく抜き方法として ①米ぬかと鷹の爪と一緒に煮る。②米のとぎ汁と鷹の爪で煮る。③重曹で煮る。
等があると思います。
大きいタケノコがまるっと入るサイズの鍋も必要となるとそんな鍋持ってないし。
というか米ぬかはどこで手に入れたらいいんだー!?
、、、と、どんどんハードルが上がってきてしまうのです。
他にいい方法はないかと、色々読み漁ると米ぬかと一緒に煮ることによるあく抜きが科学的に証明されてない。らしい。
何!今までそれを信じてやってきたのは何だったんだ!!!
米ぬかが手に入らない場合は米のとぎ汁でもいいみたいなことを聞いて、とぎ汁で煮たりもしたんだがどうやらそれも無意味なことをしていたようです。
逆に米ぬかやとぎ汁であく抜きすると米ぬか臭くなるからタケノコ本来の味が損なわれてしまうとか?
先人の知恵。信じたい派ではありますが、正直なところ米ぬかで煮ると片付けがちょっとやっかいだったりもしますよね。
皮にはあくが抜ける成分が入っているから、皮ごと煮ると良いと聞いてそのまま茹でたこともありますが、米ぬかまみれで水分がたっぷり含んだ皮を捨てるときゴミ袋重くなるし。面倒なんですよね。
ということで新たに学んだとっても簡単な方法でタケノコを茹でてみました。
簡単なあく抜きの仕方
簡単なあく抜き方法・・・皮を剥いて、適当な大きさにカットして、水から30分茹でるだけ。
え?それだけであく抜きできるの?ということで実際に試してみました!
まず最初に皮をむきます。
穂先を斜めにカットします。そこから根本に向かって切れ目を入れて皮をむきます。
穂先に包丁を入れる時ちょっと力が必要ですが、繊維に沿って切るのは簡単。皮もガバっと豪快に剥けます。
繊維を断ち切るのと、繊維に沿って切るのとでは使う力が全然違うのを実感できると思います。
その後は表面に付いた産毛のようなものや、土などを水で洗い流して、ザクザクっと鍋に入る大きさにカットして鍋に入れる。
タケノコがかぶるくらいのたっぷりの水を入れて30分ほど火を入れます。
固そうな根元に竹串を指してみてすっと入るようだったら出来上がりです。
火を止めて、冷めるまでそのまま放置!
とっても簡単すぎる!
実際に味見してみても特に強いエグミも感じないし、米ぬかで茹でた時とそんなに変わらないぞ。
そして普通に美味しい。
皮を剥いてカットしてあく抜きしたほうが、エグみの原因であるシュウ酸とホモゲンチジン酸が水に溶け出すからその方が、あく抜きできると。
確かに、その方がよく溶け出す気もする。
すぐ調理してもいいし、保存する場合は真水に浸かった状態で保存すると1週間ほど持ちます。(水は毎日変えるといいです。)
ジップロックに入れて保存すると便利です。
一度茹でてしまえばあとは簡単。炒めてもサラダにしても、ご飯と一緒に炊いても!
タケノコごはん、マーボータケノコ、タケノコピクルス、タケノコの天ぷら、タケノコはお肉や油モノと一緒に食べるとえぐみを感じにくくなるので青椒肉絲など炒め物がいいですね!
タケノコ料理作ったのですが、美味しすぎて食べるのに夢中で写真撮るのを忘れてしまいました。
最後に
タケノコの水煮は年中食べられますが、やはり生のタケノコに勝るものはないですね。
もうそろそろタケノコの時期は終わり。また来年。
ちなみにSUIスタッフはもちろんお菓子はタケノコ派ですが、
SUIスタッフはお菓子はきのこの山派です。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。