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【佐渡の食材】「いごねり」って何?

7月下旬のある日…

 

「磯クサっ😐!!」

 

漁村に住み、7月中旬から8月ころに窓を開けていると、
磯のカホリにびっくりする日がやってきます。

 

これは近所で、「イゴ草(エゴ草、地元の方は「エゲ」と呼んでいました)」を干して、
イゴ草のカホリが風に乗って我が家までやってくるためです。

すぐに「今年も夏が来た。」としみじみなれるのですが、毎年一発目は驚きます。

 

この独特のにおいを放つイゴ草は、
佐渡の郷土料理「いごねり」
を作るために干されているのです。

佐渡の郷土料理「いごねり」って何?

農林水産省のHPによると、

もともと秋から冬にかけて各家庭でつくり、冠婚葬祭の場を中心に食べられていたが、最近は製造業者が年間を通してつくるようになったことから通年食べられるようになり、日常食へと変化してきた。

(農林水産省「うちの郷土料理 新潟県 いごねり」より)

とのことです。

ふむふむ。冠婚葬祭ね。

 

思っていた以上に(昔は?)格式高い食べ物でした…。

とはいえ、SUIスタッフ🙋‍♂️的にはどうにも「夏にツルんと食べたい物」という印象です。

 

そこで、新潟市出身のSUIスタッフ🙋‍♀️にいごねりの印象を聞いてみると…

「ツルんというより、角ばっていて、おばあちゃんちで酢味噌で食べるもの」

とのことでした。

 

ッ!?

 

しかも、

「いごねり自体あまりスーパーには売ってなかった気がする…。」

 

いかに「馴染みの食べ物なのか」ということをお伝えしようと思ったのに、

まさかの新潟県内でも佐渡だけでよく目にする食べ物なのかもしれないという事実にびっくり。

 

それでも紹介は続きます。笑

 

さて、いごねりは名前の通りイゴ草を練られて作られているのですが、
「巻いごねり」「角いごねり」の2種類あります。

 

佐渡で親しまれているのは、「巻いごねり」です。

 

ちなみに角いごねりはこんな感じ。

これがSUIスタッフ🙋‍♀️にとっては、おばあちゃんちで出てくるヤツでした。

画像提供元 : 公益社団法人新潟県観光協会

 

いごねりの作り方

作り方はとってもシンプルで、

  1. 乾燥させたイゴ草を水とともにドロドロになるまで煮る!
  2. 溶けたら冷やして固める!
  3. 細く切る! 

以上です。笑

 

えっ、調味料は?ほかの食材は?

という声が聞こえてきそうですが、以上です。笑

 

たださすがに乱暴すぎるので、もう少し丁寧に説明します。

 

  1. 乾燥させた、イゴ草をボウル入れて水で洗い流しながら細かいごみをとる
  2. 沸騰させた鍋の中に、ごみを取ったイゴ草を入れ、しんなりするまで中火で煮込む
  3. しんなりしたら火を止めてだいたい10分前後蒸らす
  4. 再び火にかけて、弱火でかき混ぜながら(練りながら)煮込む
    (※この時もごみが出てくるのでしっかりとってください!)
  5. 水分がなくなるので随時水をつぎ足して、
    こげないように注意してイゴ草完全に溶けたら火を止める
  6. お盆やトレーなどへ薄くのばして冷やす
  7. 固まったら10~15センチ程度の四角に切り、
    くるくる巻いてロール状にする
  8. ロール状にしたものを0.5cmくらいに切って器に盛る
  9. 長ネギやおろししょうが、鰹節やみょうがなど、
    好みの薬味をのせ醤油やポン酢をかけて完成

 

「いごねり」を実食!

 

島内ではほとんどのスーパーで見かけるこちらを買ってみました。

 

袋から出すと、巻かれたいごねりが2本入っています。

取り出して広げるとこんな感じ。

 

非常に破れやすいので優しく広げるようにしてください

 

半分に折りたたんで、5㎜程度の太さにカットしていきます。

 

 

実際に切って盛り付けると…。

 

これだけだとちょっと寂しい…

 

より「それっぽく」したいので、ネギやら鰹節やらしょうがをのせてみます!

 

 

うん。

見慣れたいごねりだ。

ポン酢派と醤油派が多い印象ですが、私は醤油派。

切った後は食べる直前まで冷蔵庫で冷やしてから食べてるのがおススメです!

 

味は、もっちりとした食感で、あまりくせはないですが、
ほんのり磯の香りがあります。

 

 

ごちそうさまでした😋

 

製造元でもある早助屋さんのブログもぜひ参考にしてみてください。

 

「いごねり」はどこで買えるの?

佐渡のスーパーでは必ずと言ってもいいほど見かけることのできる、いごねり。

佐渡島外ではあまり見かけることもないかもしれません。

 

でも、ご安心を!

今やネットスーパーでいつでも佐渡の味を堪能することができます。

 

久しぶりに食べたい!

食べてみたい!

といった方はぜひご賞味ください✨

 

最後に

当たり前のように食べていたいごねりでしたが、

実際に調べてみるまで、

「冠婚葬祭の際に用いられていたこと」や
「巻いごねりと角いごねりが存在すること」など

知らないことがたくさんありました。

 

まさかの巻いごねりはマイナー説が出てきましたが、

佐渡島民的にはやっぱり細長いいごねりがソウルフードですね!

 

古くから親しまれている郷土料理についてちょっぴり詳しくなれた機会でした🔍

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。