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【離島移住】1年経って感じたこと

昨年2020年7月から佐渡での生活が始まり、2年目に入りましたSUIスタッフ🙋‍♀️です。

この1年で感じたこと、地方移住・離島移住の本音をお伝えしたいと思います。

佐渡に来る前の印象

弥彦山からの佐渡。(見えるはず)

SUIスタッフ🙋‍♀️はもともと佐渡にゆかりがあったわけではありませんし、佐渡在住の親戚も友人もいませんでした。

新潟出身ですが佐渡について金山・トキ・日本海の荒波に浮かぶ島。などのイメージしかなく、何も知りませんでした。

とにかく佐渡に対し無知だったのです。

 

・佐渡は個性が強い島だよ

・島流しされたの?

・冬は船が止まって孤島になるよ

・佐渡はいいところだよね!

・いつでも釣りできるね羨ましすぎる!

これらは私が佐渡に来る前に周囲から言われた言葉です。

確かに私自身も、観光で来た時の良いイメージがある反面、ネガティブなイメージを持っていたことも確かです。

 

島流し、冬は船が止まり長期間孤島と化す。。。。

これはIターン者であり佐渡を知らなかった私の正直な印象です。

 

しかし、実際に佐渡での生活が始まると、

島流しなんて300年前に廃止された制度だし、冬は割と船出るし長期間孤島となることもない。

 

それよりも佐渡には鬼太鼓、能、狂言、民謡など日本の伝統的な娯楽が未だに生のものとして生活に結びついていること、

佐渡の民家では未だに薪ストーブ、薪風呂が現役で使われていること、

とにかく食事が美味しいこと、

佐渡移住者・在住者ともに佐渡が大好きでエネルギーで満ち溢れている能動的な人が多いこと、

など、観光だけでは知り得なかった住んでみて初めてわかったことがたくさんありました。

佐渡に住んでから外で遊ぶ機会が増えた

佐渡には大型ショッピングセンターや大きい映画館はありません。(小さい映画館はあります)

が、その代わり外で遊ぶ機会は充実しています。

海に囲まれているのでダイビング、スノーケリング・釣り・SUP・バナナボートなど海のアクティビティは一通りできます。

佐渡は島という割には大きく、山もたくさんあり、一番高い山は標高1172mの金北山があります。金北山を歩くと両側に海を眺めることができ内陸の登山には無い絶景を楽しむことができます。

また、春と秋は山菜採りやきのこ狩りも楽しめます。無料のキャンプ場もあるのでキャンプもでき、滝巡りや沢登りも楽しめます。

それに佐渡は新潟県に属するので冬は雪が降ります。そうです、佐渡でも冬のアクティビティができるんです。平スキー場があり、スキー・スノーボードも楽しめるんです!

海・山・川・湖・春・夏・秋・冬とことん遊べます!

佐渡の中心地に住んでいれば、以上で紹介したことが車で20〜30分で行けちゃうので午前と午後で違う遊びもできちゃうし、コンパクトにお手軽に遊べるのも魅力の一つです。

人の生活圏と自然の距離感がとても近いのです。

佐渡に来たら日焼けなんて気にしていられません。いろんなアクティビティに挑戦することをおすすめします!

佐渡はイベントが充実している

今はcovid-19の影響で多くのイベントが中止になったり、オンライン開催になったりしていますが、それでも規模を縮小や入場を制限し感染拡大防止の策を講じた上で様々なイベントが開催されています。

佐渡を代表するお祭り鬼太鼓アースセレブレーション銀河芸術祭能・狂言

能・狂言?そうです。野村萬斎さんや和泉元彌さん、チョコプラで有名のあのそろりそろりのやつです。

佐渡には独自の進化を遂げた能の文化があります。神社に奉納する「神事能」が“庶民の能”として浸透しました。

能舞台のほとんどは神社に併設され、現在でも30以上の舞台が残されています。

佐渡で暮らすと身近に日本の伝統文化に触れる、多くの機会があるのも楽しみの一つです。

佐渡はとにかく食事が美味しい

佐渡の食文化についてはこちらhttps://sado-biyori.com/about/food/

主食となる米・主菜となる魚介類・副菜となる野菜・甘味として果物・栄養源としての乳製品・嗜好品のお酒。

これら全て佐渡で完結して私たちの食卓に並びます。

新潟産コシヒカリの有名どころって魚沼や岩船だけと思っていましたが、佐渡もそれらに負けないくらい美味しい。

 

唯一島内で完結しないのが肉製品。

もちろんスーパーのお肉コーナーで牛・豚・鶏全て買えますし、肉牛になる仔牛を育てる畜産農家もあるのですが、

佐渡には屠殺場がないのです。

佐渡で育った肉牛は一度島を離れます。ほとんどは仔牛の状態で本土に行き、全国のブランド牛として成長します。

最近食べたブランド牛はもしかしたら佐渡出身かもしれません。

 

そんな中、選ばれし者たち(仔牛)が佐渡で育てられ、佐渡牛として成長します。

先ほどお伝えした通り佐渡には屠殺場がないので佐渡牛は一度海を渡り、美味しいお肉となってまた佐渡に戻ってくるのです。

彼らもUターン者と言えますね。

 

佐渡牛は年間出荷頭数が30頭と少ないため、幻の和牛と言われています。

島内でいただけるお店も限られていて、佐渡に住んでいても食べる機会はほとんどありません。

年末にボーナスいただけたら食べに行こうと思います。

佐渡の冬は割と船が出る

冬の真野湾

佐渡の冬は海が荒れて船が欠航し、孤島と化す。というのが移住前想像していたことでした。

何日間も船が止まって島内の食糧やガソリンが底を尽き、ひもじい思いをするのではと覚悟していたのですが、一冬越してみてその想像はいい意味で覆されました。

今年の冬(2020年12月〜2021年3月)は、カーフェリー&ジェットフォイル合わせて1日十数便ありますが、全便欠航した日は1月7日、1月29日、2月16日の3日間だけでした。

気象条件が悪い時でも頑張って1便は出ます。

島の流通をストップさせまいとする、佐渡汽船の本気を感じました。

 

もちろんその年の気象条件に左右されるので一概にはいえませんが、初めて佐渡の冬を経験し感じたことは

「割と船出るんだ。」

というのが正直な印象です。

船が欠航するとスーパーの一部商品が欠品したり、コンビニの棚がスカスカになったりすることはありましたが、ガソリンの販売制限がかかることはなかったです(今シーズンに関しては)。

しかし、油断は禁物です。海が荒れる冬の時期に佐渡汽船を利用する際は、

佐渡汽船から出る最新の情報をよく確認しご利用ください。

 

パンがすっからかんになったの図

 

併せて読みたい!

【佐渡汽船就航率】佐渡の冬は船が出ないってホント?

 

 

古民家生活はなかなか大変

佐渡に来た当初古民家に住んでいました。

古民家生活って地方移住・離島移住のちょっとした憧れだと思うんです。

けど、古民家って暗い、風通しが良すぎる、やたらと広すぎて掃除が大変、天井高くて蜘蛛の巣張っても掃除し辛い、庭があったら庭の管理もしなきゃいけない。

などなど、今までそれなりに機密性があり、狭い家で暮らしてきた私にとって大変だと感じることばかりでした。

 

古民家生活で一番驚いたことは家にカニが出たことです。

借り暮らしのカニエッティ

佐渡には移住者というキーワードで広がるコミュニティがある

SUIで行われる移住者交流会、Potluck! 詳細はこちら

大人になってから友達を作るのってなかなか大変だと思うんです。何か教室に通ったり、スポーツサークルに入ったりしても友達ってなかなかできにくい。

しかし、佐渡には移住者という共通のキーワードで人との繋がりができたり、今までの生活圏では出会えない人との繋がりを持つこともあります。

 

移住者というキーワードで繋がりを持てる理由として「佐渡に住みたいと思った」というだけで、価値観の共有ができます。

離島移住という言葉を思い浮かべて多くの人は沖縄など暖かい地域の島を想像する思いますが、

あえて「北の雪降る島、佐渡」を選んだ。その思いを共有できた喜びで移住者同士のコミュニティが生まれると思っています。

 

初対面の人と会話する時、「あなたは移住者ですか?」と聞かれそこからどんどん話が広がります。

これは全くもってネガティブなことではなく、佐渡に移住・移住者という言葉が浸透しているからこそだと思います。

移住して嬉しかったこと、大変だっとこと、不満に思うこと移住者みんな似たような経験をしますし、そこで共感しあえ会話が盛り上がることもあります。

佐渡に住むと「移住した」というだけで感謝される

地元の人と話す時、「佐渡に来てくれてありがとう」と言われることがあります。

このありがとうには

「他の場所と比べて佐渡を選んでくれてありがとう」「佐渡を好きと思ってくれてありがとう」「人口を増やしてくれてありがとう」

などの意味合いがあると思います。

私は地域おこし協力隊ではないですし、地域をおこさないタイプの移住者です。

好き勝手に住みたいと思っただけで佐渡に来たわけですが、住んでいるだけで人に感謝される経験は今まで無かったので、感謝していただいてこちらこそありがとうという気持ちでいっぱいになります。

佐渡のマイナス点

生活費が高い

これに関しては盲点と言いますか、「田舎は都会に比べて生活費を抑えられる」そのイメージを持っている方も多くいらっしゃると思います。

しかし、佐渡は地方移住ではなく、離島移住になります。

島に運ばれる物資には全て船賃が上乗せされるため、

ガス・ガソリン・灯油・上下水道*、総じて値段が高くなります。

電気に関しては離島供給約款という取り決めにより、大手電力会社内で地域による料金の差は生じないことになっています。

ちなみに佐渡は東北電力に属します。

 

食品も然り。産直所で販売しているお野菜などは比較的安く手に入りますが、スーパーで購入する品物については本土で購入するよりも割高です。

 

また、私は今まであまり車生活をしてこなかったので、佐渡に来て車が必要となり購入したわけですが、普段の生活費に比べ車関連の出費(車検・ガソリン・タイヤ等)がまるっと増えたため、以前と比べて生活費が高くなりました。

 

もし生活費を安く抑えることに重点をおきたいのであれば、佐渡暮らしはお勧めできません。

食費に関しては、野菜は自分で育てる、魚は自分で釣ってくるなどして抑えることは可能だと思います。

 

人との距離感が近い

これは佐渡ならではというよりは日本全国の田舎のどこでもある話かもしれませんが、

都会など人との関係性が希薄な土地で長く暮らしてきた人にとって、田舎の暮らしは少し負担に感じることもあるかもしれません。

佐渡の可住地人口密度は284人/㎢ととても低いですが、(ちなみに東京都は9,602人/㎢)

その反面、人との繋がりが強いですし、噂話が広まりやすかったり、島なので行く場所が限られていて休日街にでると必ず知り合いに会うということも起きがちです。

物理的な密度は低いけど、心理的密度は高い。

最後に

本日お伝えしたお話は一移住者が感じたことです。これが全てではないことをご理解ください。

佐渡はこれから世界遺産登録されるであろうと期待されていますし、

トキエアが2022年に運行開始を目指している佐渡と東京を結ぶ飛行機就航の可能性も見えてきて、

佐渡に住むものとしてはとても心が躍る話題ばかりです。

佐渡生活2年目を迎えましたがまだまだ知らないことばかりです。

上記で紹介した能も実はまだ行ったことがありません。

佐渡は自分が希望する生活環境に合う土地であり、その願いに今のタイミングで出会えたことはとてもラッキーだと感じています。

 

本日お話ししたことが今後佐渡移住を希望する方への何かヒントになれば幸いです。

 

本日も最後までお読みいだきありがとうございました!